松尾隆次海外持続可能社会構築部会副部会長が7月14日磐田市を訪問し、有限会社菊屋 代表取締役 三島 治さんと面会しました。
1.訪問先;有限会社菊屋 代表取締役 三島 治
本社 静岡県磐田市ジュビロード(中町)243 Tel;0538-35-1666
博物館 静岡県磐田市ジュビロード(中町)235 Tel;0538-32-5552
www.anmin.com
1956年産れ。2代目社長。
家業は寝具販売業。ネットにより蚊帳の販売を開始。
日本で唯一に近い蚊帳の製造販売業者。
日本睡眠環境学会会員。睡眠環境アドバイザー。
著書 「どうぞ蚊帳の中へ 21世紀によみがえる不思議空間」
2003年5月発行 風の風景社発行
2. 蚊帳の知識
1)奈良蚊帳(綿蚊帳7割)「奈良県蚊帳製造業の実態(1955.8発行)」に詳細記載あり。
2)近江蚊帳(麻蚊帳)
−近江八幡出身の西川仁右衛門が1566年に蚊帳・生活用品販売業をはじめた。
−1620年台の寛永年間に麻の生地を萌黄色に染め、紅布の縁をつけたデザインの近江蚊帳を販売開始した。
「近江八万の歴史 匠と技(平成18年3月発行)」 近江八幡市史編集委員会編 に詳細の記載がある。
3)日本蚊帳商工組合
2000年で解散。解散時の組合長は現株式会社京都西川の代表取締役会長である石橋武夫氏(西川産業の番頭格の御仁)。
蚊帳の販売は西川産業グループの中で京都西川が中心的存在であった。有限会社菊屋も京都西川にお世話になった由。
4)世界での蚊帳の生産
(1) サイアムダッチ社(Saiamdutch Mosquito Netting Co.Ltd)
タイとオランダとの合弁会社。本社・工場はタイ・バンコック。1980年代中頃創業開始。世界最大の蚊帳のサプライヤー。
マルセル・ダブルマン氏は元国連職員。
(2)タンザニアでトヨタ・住友化学が生産工場を持つ。化学繊維の蚊帳
3. 三島社長のアドバイス
(1)蚊帳は命を守ること、心を守ることができる。命を守ることが優先との見識の御仁。
日本政府から5ドルで蚊帳を出荷してくれと要請を受けたことがあるが、同社の商品は麻製品の蚊帳であり断念した経緯がある。
三島社長の著書に詳しい記載がある。(同社の製品価格はセット当り数万円)
(2)大麻に関して
昔日本では各地に大麻が栽培されていたが、戦後GHQにより栽培が制限され現在は大麻の栽培は県よりの許可制となっている。
自分は栽培には詳しくないが、ケナフより生長が早く、土壌は肥沃でなくとも充分生育すると聞いているとのこと。
童謡かーさんの歌の歌詞にある「麻糸つむぎ」はその風景を述べている。
麻紡績の大手である帝国繊維の本社工場は静岡にあり、現在スズキ自動車の用地となっている。中国からの輸入が中心である。
現在の大手栽培国は中国、カナダ、フランス、ベルギーなど。
大麻はケナフより生産が早く、靭皮組織は繊維素材として、芯茎は燃料として、種子は食料として使用できる。種子から油を絞ることが可能。
Hemp Restaurant 麻のホームページに詳細記載がある。
http://www.new-age-trading.com/hemp/03.html
(3)製造原価から言えば、化学繊維を素材として蚊帳が安価にできる。動力原は何かとの質問に電力とのこと。ジェネレーター設置から考える必要あり。織機そのものは左程高価ではない。3百万も出せば入手可能。中古品であればさらに安い。問題は人件費である。天然麻を原料とするにしても、化学繊維を使用して訓練する必要があろう。
4.所見
突然の訪問であったが、蚊帳に関し詳細な説明をしていただいた。著書を贈呈いただいた。蚊帳に対する想いがこめられている著書である。三島社長は心を救う方向性に重きを置き麻蚊帳/近江蚊帳にこだわる製造販売を行っているが、同時に、命を救う方向性にも緊急性が高いとの認識の御仁である。蚊帳以外の方法として蚊取り線香、殺虫スプレーがあることも承知しているが、問題があり推奨できず、やはり物理的に蚊を寄せ付けない蚊帳の方式が効果的であるとの共通認識である。化学繊維を使用することの問題はあるにせよ、化学繊維製蚊帳の生産は中古の織機と安い労働力があれば、小規模投資ながら量産化が可能であり、アフリカ地区の需要をより満たすことが可能であろうとの見解である。
子供を蚊由来の風土病から救うこと、就労の機会の増大(特に女性)を基本とする当方の現在の構想には賛意を示され、協力を惜しまないとの回答を得ました。
三島社長のように現場関係御仁とは始めての面会でありましたが、強い見方を得たとの感が強く、事業取り組みも化学繊維使用で開始し、将来高級感を思考する段階で天然麻との並行加工を考えることが理想かと思料します。動力源として電力が不可欠であり、またマダガスカル・アフリカ向け商品とした場合、デザインをどのようにしたらよいか等、解決すべき問題は多数あります。蚊帳の話をマダガスカルで行うには、訪問関係者が三島社長と事前に面談し状況理解しておいた方がよいと思います。
以上
化学繊維を使用した蚊帳の生産で検討すべき事項 (タイとの比較で)
家内工業的な規模での事業開始が可能である。
原料糸の入手コスト差がどれ位であるか?
(このためには、コンテナー船の運航状況を確認するべき)
人件費の差がどれ位であるか?(量産した蚊帳生地を縫製する労働力が必要)
インフラ投資の差がどれ位であるか?
工場サイトはどこがよいか?
製品販売で日本政府の援助物資としての活用ができるか?
どのような事業家と組めるのか?
どのような商品が好まれるか?
以上
1.訪問先;有限会社菊屋 代表取締役 三島 治
本社 静岡県磐田市ジュビロード(中町)243 Tel;0538-35-1666
博物館 静岡県磐田市ジュビロード(中町)235 Tel;0538-32-5552
www.anmin.com
1956年産れ。2代目社長。
家業は寝具販売業。ネットにより蚊帳の販売を開始。
日本で唯一に近い蚊帳の製造販売業者。
日本睡眠環境学会会員。睡眠環境アドバイザー。
著書 「どうぞ蚊帳の中へ 21世紀によみがえる不思議空間」
2003年5月発行 風の風景社発行
2. 蚊帳の知識
1)奈良蚊帳(綿蚊帳7割)「奈良県蚊帳製造業の実態(1955.8発行)」に詳細記載あり。
2)近江蚊帳(麻蚊帳)
−近江八幡出身の西川仁右衛門が1566年に蚊帳・生活用品販売業をはじめた。
−1620年台の寛永年間に麻の生地を萌黄色に染め、紅布の縁をつけたデザインの近江蚊帳を販売開始した。
「近江八万の歴史 匠と技(平成18年3月発行)」 近江八幡市史編集委員会編 に詳細の記載がある。
3)日本蚊帳商工組合
2000年で解散。解散時の組合長は現株式会社京都西川の代表取締役会長である石橋武夫氏(西川産業の番頭格の御仁)。
蚊帳の販売は西川産業グループの中で京都西川が中心的存在であった。有限会社菊屋も京都西川にお世話になった由。
4)世界での蚊帳の生産
(1) サイアムダッチ社(Saiamdutch Mosquito Netting Co.Ltd)
タイとオランダとの合弁会社。本社・工場はタイ・バンコック。1980年代中頃創業開始。世界最大の蚊帳のサプライヤー。
マルセル・ダブルマン氏は元国連職員。
(2)タンザニアでトヨタ・住友化学が生産工場を持つ。化学繊維の蚊帳
3. 三島社長のアドバイス
(1)蚊帳は命を守ること、心を守ることができる。命を守ることが優先との見識の御仁。
日本政府から5ドルで蚊帳を出荷してくれと要請を受けたことがあるが、同社の商品は麻製品の蚊帳であり断念した経緯がある。
三島社長の著書に詳しい記載がある。(同社の製品価格はセット当り数万円)
(2)大麻に関して
昔日本では各地に大麻が栽培されていたが、戦後GHQにより栽培が制限され現在は大麻の栽培は県よりの許可制となっている。
自分は栽培には詳しくないが、ケナフより生長が早く、土壌は肥沃でなくとも充分生育すると聞いているとのこと。
童謡かーさんの歌の歌詞にある「麻糸つむぎ」はその風景を述べている。
麻紡績の大手である帝国繊維の本社工場は静岡にあり、現在スズキ自動車の用地となっている。中国からの輸入が中心である。
現在の大手栽培国は中国、カナダ、フランス、ベルギーなど。
大麻はケナフより生産が早く、靭皮組織は繊維素材として、芯茎は燃料として、種子は食料として使用できる。種子から油を絞ることが可能。
Hemp Restaurant 麻のホームページに詳細記載がある。
http://www.new-age-trading.com/hemp/03.html
(3)製造原価から言えば、化学繊維を素材として蚊帳が安価にできる。動力原は何かとの質問に電力とのこと。ジェネレーター設置から考える必要あり。織機そのものは左程高価ではない。3百万も出せば入手可能。中古品であればさらに安い。問題は人件費である。天然麻を原料とするにしても、化学繊維を使用して訓練する必要があろう。
4.所見
突然の訪問であったが、蚊帳に関し詳細な説明をしていただいた。著書を贈呈いただいた。蚊帳に対する想いがこめられている著書である。三島社長は心を救う方向性に重きを置き麻蚊帳/近江蚊帳にこだわる製造販売を行っているが、同時に、命を救う方向性にも緊急性が高いとの認識の御仁である。蚊帳以外の方法として蚊取り線香、殺虫スプレーがあることも承知しているが、問題があり推奨できず、やはり物理的に蚊を寄せ付けない蚊帳の方式が効果的であるとの共通認識である。化学繊維を使用することの問題はあるにせよ、化学繊維製蚊帳の生産は中古の織機と安い労働力があれば、小規模投資ながら量産化が可能であり、アフリカ地区の需要をより満たすことが可能であろうとの見解である。
子供を蚊由来の風土病から救うこと、就労の機会の増大(特に女性)を基本とする当方の現在の構想には賛意を示され、協力を惜しまないとの回答を得ました。
三島社長のように現場関係御仁とは始めての面会でありましたが、強い見方を得たとの感が強く、事業取り組みも化学繊維使用で開始し、将来高級感を思考する段階で天然麻との並行加工を考えることが理想かと思料します。動力源として電力が不可欠であり、またマダガスカル・アフリカ向け商品とした場合、デザインをどのようにしたらよいか等、解決すべき問題は多数あります。蚊帳の話をマダガスカルで行うには、訪問関係者が三島社長と事前に面談し状況理解しておいた方がよいと思います。
以上
化学繊維を使用した蚊帳の生産で検討すべき事項 (タイとの比較で)
家内工業的な規模での事業開始が可能である。
原料糸の入手コスト差がどれ位であるか?
(このためには、コンテナー船の運航状況を確認するべき)
人件費の差がどれ位であるか?(量産した蚊帳生地を縫製する労働力が必要)
インフラ投資の差がどれ位であるか?
工場サイトはどこがよいか?
製品販売で日本政府の援助物資としての活用ができるか?
どのような事業家と組めるのか?
どのような商品が好まれるか?
以上
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